物事を「センス」で説明する人
「センス」を乱用している人っていますよね。たしかにセンスは大事です。じゃあ「センス」について、Google先生に聞いてみましょう。
センス
1 物事の感じや味わいを微妙な点まで悟る働き。感覚。また、それが具体的に表現されたもの。「文学的なセンスがある」「センスのよくない服装」「バッティングセンス」
2 判断力。思慮。良識。「社会人としてのセンスを問われる」
元の意味(英語)からして、「感覚」という曖昧なものを指しているわけです。であれば、「あいつはセンスない(ある)よね」と、他者の評価に使うのって、なかなか難しいことのはずなんです。というか、そうやって言っている人のほとんどはテキトーに評価しているんじゃないかとさえ思えます。
冒頭の写真を見てください。
ナチュラルチーズを食べやすく加工し魚肉シートではさみました。スティック状の厚切りカットで食べ応え十分です。お子様のおやつや、ビール、ワインのおつまみによくあいます。
Amazonで買ったお徳用チーズの商品紹介文です。本来であれば具体的な解決ができるはずなのに、「この文章、センスないね」と片付けてしまうのはいただけません。何故って、これは「センス」以前に「間違い」です。“おつまみによくあいます”の部分を、“おつまみにピッタリです”にするとか、「おつまみ」を抜かして“〜ビール、ワインによくあいます”とすれば正せます。
何が起きているかと言うと、本来は目的語であるべき「おつまみ」が述語として用いられているために、このような違和感のある文章になってしまっているわけです。このときに組織で、間違いに対する認識=ミスの原因をシェアすれば、間違いが減ります。しかし、これが「センス」で説明されてしまえば、社内でミスが起きる可能性は高いままです。だって何がおかしいのか分かりませんから。
このように、説明できる部分はしっかりマニュアル化しましょう。こういう風に言うこともできます。「センス」としてしか説明できない部分をなんとかマニュアル化して理解し、積極的に取り入れていきましょう。マニュアルになったら、それはもう効率化して行える作業になります。そして空いた時間でまた新しいことを受け入れる準備が整い、次なる「センスが良いもの」を分析し、また取り入れることができます。そうして人や組織は成長を続けていきます。
私の経験上、業務をマニュアル化しない組織はサビれています。そうした組織には、マニュアルの代わりに勤続年数の長い人が居座り、その人の経験則をもとに業務が成り立っています。その人がデカい顔をしていますから、新しいやり方が生まれることもなく、アイデアを提案できるような人材が居着かないまま、現状維持が精一杯でサビれていくのです。
センスの良さ(悪さ)とは、消費者が漠然と感じていればいいものなのであって、生産者が「センス良い(ない)ね」で終わってしまっては困ります。提供する側は消費者に何がウケたのか(ウケなかったのか)を分析し、次なる「センス良いもの」を市場に送り込まなくてはいけません。センスの良さを感じる消費者の視点と、それを分析する生産者の視点を併せ持っていかなければ、近いうちにAIにとって代わられることになりますよ。
今日はこの辺で。
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